雲取山へ
雲取山はぼくの住まいから近く、これまで10回以上登っている。
山頂が開けているので、晴れた日には好展望が得られる。
ことに、冬の空気の澄んだ日には、遠く南アルプスの白い峰々がよく見える。
書籍によると、条件がよければ北アルプスの立山、劔岳、白馬岳、水晶岳(雲取山から直線距離約140km)まで見えるそうだが、ぼくはまだ確認していない。
ここに紹介するのは、1990年3月11日 朝8時頃、山頂から西南西方向の展望。
前日、奥多摩駅からバスで鴨沢登山口まで入り、午後の早い時間に中腹の町営奥多摩小屋前のキャンプ指定地(標高1800m)に到着。テントを張って一泊。
夜は満点の星空で、テントの中でも0℃まで冷え込んだ。
このように冬のよく晴れた日は、奥多摩あたりでも山岳展望の絶好のチャンスだ。
雲取山からの眺望
この日、雲取山頂から見えたのは、周辺の奥多摩、奥秩父の山々をはじめ、
・北北西 … 浅間山(2542m/70km)
・西北西 … 八ヶ岳の主峰赤岳(2899m/52km) =山頂だけが見える=
・西南西~南西 … 北岳(3192m/66km)他 南アルプス主脈
・南南西 … 大菩薩嶺(2057m/15km)、富士山(3776m/56km) など。
富士山の左(南南東)には、とうぜん丹沢山塊(塔ノ岳 1491m/47km 他)が見えていたはずだが、当時の山日記には記録がない。
それほど南アルプスの大パノラマに目を奪われていたのである。
南アルプス南部の笊ヶ岳(2629m)までは、直線距離で94kmあるが、参考書籍によると、雲取山から見える最も遠い山は、福島県の日山(243km)らしい。
手前に大きく広がる黒っぽい山は、直線距離5kmの飛龍山(大洞山/2069m)。
龍が空を飛ぶというよりも、大きな鳥が翼を広げているように見える。
参考書籍 『超展望の山々』 杉本智彦 著 (実業之日本社) 他
( 2004/12/4, 2005/5/10訂正 )
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